お役立ちコラム

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2022.5.26

日本酒を飲む際の二日酔い対策には「和らぎ水」。
意味や効果について解説【渡辺酒造店】

『百薬の長』とも言われる日本酒は、古来より日本の伝統文化や歴史に深く関わっており、
現代でも人々の生活の中に溶け込んでいます。

一方、お酒は適切な飲み方をしないと周囲に迷惑をかけたり、最悪の場合は生命に危険が及ぶことさえあります。
お酒とは、節度ある楽しみ方で正しい付き合いをしていきたいものですね。

「食べながら、ゆっくり飲む」というのが上手な飲み方の基本です。
実は、合間にお水を飲むことで日本酒をさらに美味しく、そして身体への負担を減らしながら楽しめるのです。

そこで今回は、日本酒を飲むときに忘れないでほしい「和らぎ水(やわらぎみず)」について紹介します。

 

滝とおちょこ 

 

和らぎ水とは?

「和らぎ水」とは、日本酒を飲みながら合間に飲む水のことを言います。
近年では、チェイサー(追い水)とも呼ばれたりします。
ウィスキーや焼酎など、アルコール度数の高い蒸留酒は胃腸への刺激が強く、血中アルコール濃度を急速に上昇させるため
酔いがまわりやすく、肝臓への負担が高まるので、氷や炭酸水、水割りなどで薄めて飲むことが多いです。

日本酒の場合、水で割るということはあまりしませんが、他のお酒と比べると日本酒もアルコール度数が高いといえます。
より楽しくより健康に飲酒を楽しむためには、アルコール分解や排泄によって失われた水分を補給することが重要です。
日本酒を飲む場合は、和らぎ水を適度に挟むことで体に負担をかけずにお酒を楽しむことができます。

 

和らぎ水の効果

和らぎ水の効果を感じるためには、飲んだ日本酒と同量またはそれ以上の和らぎ水を飲むことが良いとされています。
日本酒と和らぎ水を交互に飲むのが良いでしょう。
和らぎ水を飲むことにより期待される効果は以下になります。

①飲みすぎ防止

水を飲むことで体内のアルコール濃度が下がり、酔いのスピードを遅くすることができます。
また、自身がどのくらい酔っているのかを把握しながら飲むことができるため、飲み過ぎ・悪酔いの防止につながります。

②二日酔いの防止

二日酔いとは体内のアルコールが完全に分解されず、アセトアルデヒドという有害物質が残ってしまうため起きる現象です。
水分を摂取することでアルコールの吸収が緩やかになり、代謝を活発にさせることができます。

③脱水症状の防止

アルコールには利尿作用があり、分解にも水分を使うので、お酒を摂取した体内には水分が残りづらく、身体はカラカラの状態になります。
お酒をいくら飲んでも、充分な量の水分を
摂取したことにはなりません。
そこで和らぎ水を飲むことによって、軽度の脱水状態にある身体に水分を補給することができます。

③リフレッシュ効果

水を飲むという行為によって、飲酒にひと呼吸おけるのも和らぎ水のポイントです。
水を飲むたびに舌や口内が洗い流されるため、口の中をリフレッシュし、次の一杯や料理の味をしっかりと感じられます。
美味しく食事をするためにも、和らぎ水はとても大切です。

ワイングラスに注ぐお酒

和らぎ水として「仕込み水」を飲める贅沢

日本酒造りに使われる「仕込み水」を、和らぎ水として提供してくれるお店もあります。
その酒蔵によって「仕込み水」は蔵の地下水や、山の天然水を使用しているため、ミネラルをたっぷり含んでいるものもあり、
アルコール摂取
時に失われがちな栄養素を補ってくれます。
また、その仕込みに使う水と出来上がったお酒はもちろん相性も良く、仕込み水は和らぎ水として最適とされています。
もちろん、ミネラルウォーターや水道水でもOKです。
しかし、氷水や冷水は身体に負担をかけてしまう場合があるため、常温の水や白湯を選ぶなど、温度帯にも気をつけるのが良いでしょう。

残念ながら渡辺酒造店の仕込み水は、一般のお客様が飲むことはできませんが、飛騨山脈の美しい山々が育んだ豊富な伏流水で仕込んだお酒は、
当蔵のお酒の美味しさの秘訣のひとつです。

 

まとめ

お酒の席やご自宅でお酒を飲む際、また外出先での帰宅後に、和らぎ水をこまめに飲んでいたときと飲んでいなかったときでは、
翌日の体調、もっといえばその日の酔い方まで、明らかに差が出ると言います。

和らぎ水を活用することで、より快適な日本酒ライフをお楽しみいただけるはずです。
皆さんも、お酒を飲む際にはおちょこやグラスの横に、和らぎ水のグラスも準備する癖をつけて、楽しいお酒の時間を過ごしましょう!

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