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2023.4.24

生酒ってどんなお酒?普通のお酒と何が違うのか? 生詰めや生貯蔵との違いもご紹介【渡辺酒造店】

 

もろみを混ぜる様子

■生酒とは?

生酒とは、醪(もろみ)を搾った後に、一切の加熱処理しないお酒のことを指します。

この加熱処理のことを、日本酒業界では「火入れ(ひいれ)」と呼びます。
加水調整を行ったり、醸造アルコールを添加しても、この火入れさえしなければ「生酒」となります。
生酒・生原酒と呼ばれるものは、文字通り生のお酒ですので、温度による劣化を招きやすく、要冷蔵扱いの商品となります。

似たような言葉で「生貯蔵酒」「生詰酒」などがありますが、こちらは最低1回の火入れ(加熱処理)を行っているので、生酒ではありません。

 

■生詰酒と生貯蔵酒の違いとは…

生詰め・生貯蔵酒と表記のある日本酒の場合、同じく火入れ(加熱殺菌)を1度だけ行います

しかし、工程的には若干順番が異なっており、お酒を搾ったのち、生詰めタイプが貯蔵前に火入れするのに対し、
生貯蔵タイプでは、貯蔵後に火入れを行います。

いわゆる「生酒・生原酒」の状態ではなく、わかりやすく例えると両方とも「半生」の状態で、
生酒ほどのフレッシュ感ではないものの、火入れのお酒よりもやわらかい酒質になります。

当蔵では生詰酒は販売しておりませんが、生貯蔵酒は常温保管が可能なお酒となります。

 

タンクから流れるお酒

■火入れのお酒と比べた、生酒の味わい

生酒の流通は、出来上がった新酒の時期から、酒造り本番を迎える真冬、そして春先までが多く、
フルーティーでフレッシュ感溢れる、出来たてほやほやの味が楽しめるのが特徴です。
お酒によっては若干微発泡のものもあり、よく冷やして飲むのが美味しいお酒です。

 

■生酒と原酒は関係があるの?

「生酒」は、3つに分類され、「無濾過生原酒」「生原酒」「生酒」と呼ばれます。
無濾過生原酒は、搾ってそのまま瓶詰めした原酒を指し、アルコール度数も17~18度ぐらいとやや高めです。

そして、無濾過生原酒をフィルターなどで濾過して不純物を取り除いたものが、生原酒となります。

更に、加水等を行いアルコール度数を調整したものが、広いくくりの「生酒」になります。

一般的に火入れの工程を行ってないものが生酒という扱いになりますが、タンクから出てきたそのままの美味しさを
より求めるようでしたら、以上を参考に探してみると良いかもしれません。

タンク内のお酒

■生酒を美味しく飲むために

①良く冷やす

②鮮度を保つ(保存)

③その他のおすすめ

無濾過生原酒のアルコール度数や味わいの濃さを活かし、敢えて氷を浮かべて飲む方もいるようですので、
キンキンに冷やしながらご自身の飲み頃を探求するのもおすすめです。お酒の楽しみ方は様々ですね。

 

■おすすめの生酒

それでは、弊社おすすめの生酒をいくつかご紹介いたします。

蓬莱 新酒しぼりたて

まるで、生のみずみずしい林檎をそのまま齧ったような、弾けるフレッシュな
香りと味わいに、後味がキリっとさっぱりしていて、飲み飽きない美味しさ!

毎年11月1日の新酒解禁の日に神事・杉玉交換を行い、同時に解禁となる
一番フレッシュなお酒です。

発売時期:11月~1月頃

 

蓬莱 槽場直詰め 無濾過生原酒

槽場でそのまま蔵人が、1本ずつ瓶詰めする、まさに出来たての美味しさをそのまま
閉じ込めた、ピチピチしゅわしゅわ天然微発泡の、薄にごりのお酒です。

発売時期:2月~5月頃

 

蓬莱 愛山 純米大吟醸 無濾過生原酒

人気の酒米・亀の尾と並び、王道人気の酒米・愛山を使って醸した純米大吟醸。
もぎたての苺のような、甘い香りと生酒ならではの可愛らしいぽってりした味わいが、たまりません。

生原酒 発売時期:2月~5月頃

※こちらは、火入れのご用意もございます。

火入れ 発売時期:9月~12月頃

 

ちなみに、通年商品の一部を、時期限定・本数限定で生酒を出荷する
生々シリーズは、毎年売り切れが続出する人気商品となっております!

発売時期:3月~7月にかけて、順次発売。

 

■まとめ

いかがでしたか?生と表示されるお酒にも、色々な種類がありカテゴリー分けされているので、
ぜひお酒売り場で色々探して、お気に入りの味わいを見つけてみてください。

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